【新型コロナウイルス】今、歯医者に行くべきか否か。歯科医院の現状についてPart2(2020/8月)

新型コロナウイルス

2020年4月の投稿はこちら

こんにちは、ソイラテです。
久々の更新になりました。

2020年4月に緊急事態宣言が発令されてから4か月が経ちました。
7月末の4連休からの増加だといわれている、新型コロナウイルス感染者数。
最近の増え方はすごい勢いです。
全国の新たな感染者数は、今日(8/1)は1534人。
感染者が4日連続で1000人を超えています。
東京が過去最多の472人だったほか、大阪、愛知、福岡など大都市圏を中心に感染が拡大している現状です。

7月22日から「GoToキャンペーン」が始まり、東京都、都民は除外されましたが、他県では有効ということで、もうすでにかなり利用者があったのでしょう。
TVのニュースでは、どこどこの旅館が満室だったとか、混雑してにぎわっていただとか、「GoToキャンペーンの効果あり!」というようなことも放送されていました。
その裏では、「なぜ今GoToキャンペーンなんてやるの?」「感染を広がるだけじゃないか」、などという声もありますよね。

人の密が避けられない状況、それが増えることでの感染リスクの増大。
やはり、現状では外出が増えると感染率も高くなるのは間違いなさそうです。
感染拡大防止と経済の安定の両立は、またまだ難しい問題ですね。

それでは、今回も歯科医の目線から。
今、歯科治療を必要とされている方へ、歯科医院の現状をお伝えできればと思います。
みなさまのご参考になれば幸いです。

歯科医院の現状は

歯科医院は、4月の緊急事態宣言時も感染対策はしっかりしていたと思います。

以前の記事にも書きましたが、歯科医院などの医療機関は、普段から院内(施設)の消毒や、器具などの滅菌は当たり前に行われているものです。
ですからコロナが流行して何が変わったのかというと、基本的に大きな違いはありません。
強いて言うなら、それに追加で院内の換気や、人の密を避けるための対策、そして飛沫感染対策をしているという点です。

現在は感染予防対策の徹底をしていることはもちろん、以前よりスタッフ一同それにだいぶ慣れてきてます。
そして何よりも、患者さん側もコロナ感染対策をしてくださっているという点。
これは非常に重要なことなのです。
そしてもう1つ。前と違うところは、歯科医院に関しては現在、感染予防対策に必要なマスクや消毒液、グローブ、シールドなどが十分に足りている状況です。
歯科材料の流通も、スムーズに行われています。
緊急事態宣言が発令された頃には、困ったことに何から何まで品薄でした。

私の勤める歯科医院は、現在通常診療しております。
基本的な感染予防対策は以前と変わらないです。

消毒・滅菌の徹底はもちろんのこと、換気を万全に行い、密を避けるために、人の誘導順序・方法を考え、待合室などでの混雑を避けるために診療予約の工夫をし、患者さんの来院回数をなるべく少なく出来るよう対応しています。

緊急事態宣言時は、急ぎの治療でないと判断した方には次の予約を近日に取らずに、今後こちらから連絡をさせていただく手段をとるなどの対応をさせていただいたりして、1日の患者さんの人数をかなり制限して治療をしてきました。
緊急事態宣言が解除された後、少しずつ患者さんの人数を増やしてしていきましたが、それでも密を避けるためには元に戻せない現状があります。
患者さんやスタッフを感染から守るために、無理をせず、確実な方法で、毎日しっかり自覚して診療にあたっています。

今は歯医者に行かない方がいいの?

緊急事態宣言の時には、「急を要する治療でなければ今は行かない」こう、お話していました。
では、現在はどうかというところです。

緊急事態宣言時に治療を我慢、または見送った方々が、緊急事態宣言が解除されてから、徐々にですが来院されるようになり、6月くらいには、だいぶ日常を取り戻してきました。
それでも、まだまだ油断はできません。
上記しましたように、ここのところまた、感染者数が右肩上がりで増加しています。
家族内感染も増えており、いつ、どこで、自身が感染するかもしれない状況になりつつあります。
実際、私の勤める医院の近くの幼稚園や小学校からも感染者が出ているとの報告も受けています。
もちろん歯科医院では、コロナ感染されている方の治療を受け入れるわけにはいきません。
検温の実施も必須項目です。

今、また東京都では不要不急の外出の自粛が求められていますが、不要不急の外出に歯科医院への通院が該当するのか否か。
基本的には、診療所は「社会生活を維持する上で必要な施設」とされています。
(前記事でも同じことを書いております)

以前は来院される患者さんに、このようなことをよく聞かれました。
「こんな状況ですから、なるべくこの先の治療はコロナが落ち着いてからにした方がいいですか?」「落ち着いてから治療したいのですが急いで治療しなくてはいけませんか?」

緊急事態宣言期間内は休診する歯科医院もありました。
歯科医院側も、普段どおりの院内の混雑をそのままにするわけにはいきませんので、人の密を避けるために、こちらから患者さんに予約の変更をお願いしたり、次の来院の時期について相談したりして、安全な状況で歯科治療を受けていただくための環境つくりをしてきました。

最近でも「コロナが怖いのでキャンセルします」「コロナが落ち着いたら連絡します」
とキャンセルや延期の申し出をする方がいらっしゃいますが、

一方的なキャンセルではなく、かかりつけ医に相談してから決めてください。

コロナが落ち着くまで治療を延期してもよいものなのか。
今治療途中の方はもちろん、定期健診の時期を延期、さらに延期と、診察の時期をのがしてしまっている方。
コロナはいつ落ち着くかわかりません。
歯科治療・すなわち、口腔内のケアは、決して「不要不急」ではありません。

口腔内環境の悪化は、免疫力低下にもつながるとされています。

例えば、義歯がない・合わない・痛いなどが理由で噛むことができなくなれば生活の質は低下しますし、それが長期化すれば免疫力を含む全身の健康を損なう危険性があります。
長期化する自粛生活で、口腔を通じて全身の健康に何らかの問題が出てくる危険性もあり得ます。

以前に、『歯科医療の現場は感染リスクが高い』というマスコミ報道があり、これを誤解した多くの国民が歯科受診を拒んだ時期がありました。

『感染リスクが高い』という指摘は、万が一、新型コロナウイルス感染者が歯科医療機関を受診した時に歯科医師や歯科衛生士などのスタッフに感染する危険性を指したもので、患者さんではなく、スタッフの危険性を指摘しているものでした。
ところが、報道を見た人の多くがそれを逆に解釈し、歯科医院は危険だと勘違いをしてしまったわけです。

最後に

「夏になれば、気温の高さ・暑さでコロナウイルスも終息に向かうでしょう~」
誰でしょう、こんないい加減なことを言ったのは。

「冬に第2波がくる!!」
こんなことも耳にしましたよね。

未知のウイルス・コロナウイルス。
このウイルスのはっきりしたことなど、まだまだわからないはずです。

ワクチンも、治験最終段階に入った~などと報道されていたり、副作用の話や、日本への普及の問題なんかも上がってきていますね。

やはり私たちにできることは、基本的なことをしっかりすることです。
もう当たり前の習慣になっていますが、
たまに初心に戻って、基本的な確認を怠らないことも大事です。
慣れてくるとだんだんと適当になってきたりするものです。

手洗いの徹底、手指の消毒、マスクの着用、三密を避ける、十分な換気。

一刻も早く、終息に向かうことを願ってやみません。

今日も前線で対応されている、医療従事者・関係者の皆様に、心から感謝いたします。

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